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変化物[へんげもの]

小品舞踊をいくつか組み合わせて、原則的に一人が何役も踊りつづってみせる趣向の舞踊をさす。

元禄期の舞踊の名手である水木辰之助[みずきたつのすけ]を始祖とし、文化・文政期(1804~30)に最盛期を迎えた手法。 現在でも踊られている汐汲[しおくみ]、傾城[けいせい]などは、この変化舞踊のひとつが、独立したものであり、今では、 一曲全編が残っていて、かつよく上演されるものは六歌仙[ろっかせん]のみとなっている。また、変化舞踊の変化は、素早く変身する、 といったニュアンスである。